・休眠期〈11月〜2月〉
幼芽の先端につぼみが顔を出し始めます。その後しばしの休眠期間を経て、1月初旬から急速に成長。だんだん暖かくなるにつれて、つぼみが膨らんでいきます。
・開花期〈2月下旬〜3月上旬〉
春になると、日本の桜によく似た、薄いピンクの美しい花々がいっせいに開花します。アーモンドは、どの果樹よりも開花が早く、セントラルバレーでは、春の訪れを告げる使者として親しまれています。
・受粉〈2月下旬〜3月上旬〉
ミツバチを媒介とした受粉が行われます。アーモンドは自花受粉を行わないので、農場では2品種以上が栽培されています。アーモンドの品種は、ノンパレル、カーメル、モントレー、ミッションなど、約30種あります。
・成熟期〈3月〜8月〉
花が散り、枝が葉をつける頃になると、グレーがかった緑色の「果実」の原形が顔をのぞかせるようになります。果皮はだんだん熟して固くなり、7〜8月上旬には割れ始めます。割れ目は8〜9月にかけて大きくなり、外側の殻が外気にさらされるようになると、次第に種子の中のナッツが乾燥してきます。乾燥が進むにつれ果皮は外殻から剥がれていき、収穫前には完全に開いた状態になります。
・収穫期〈8月中旬〜10月〉
アーモンドの実は自然に落下しないので、「シェイカー」という特殊な機械を使って木を揺すり収穫を行います。アーモンドの木から一斉に実を振り落とすこの様子は、シャワーのように見えることから、「アーモンドシャワー」と呼ばれています。
シャワーのようにいっせいに落下した実を、地面で乾燥させたあと、スイーパーと呼ばれる機械で収集。
アーモンドは種類によって形や皮の質感、味の特徴などが異なるので、品種ごとに分けて収穫します。その後、工場に運ばれ、皮と実に分けられます。
果皮を取り除いた後、検査段階に入ります。キズや汚れがないか、十分に乾燥しているか、表面からはわかりにくい腐敗や異臭、異物、虫、カビなどが無いかを点検します。そして、機械で殻を砕いて除去します。
殻から取り出したアーモンドを、米国農務省の品質・等級基準に沿って分類します。最終工程では、世界各国のバイヤーのオーダーにあわせて、さまざまな種類のアーモンドを、等級やサイズ別に選別。この仕事は、プロの目を通して丁寧に行われています。